里芋は、インド東部からインドシナ半島原産のサトイモ科の野菜で、日本へは稲よりも古い縄文時代中期ごろに中国から伝来したといわれています。
じゃがいもやさつまいもがない江戸時代ごろまでは、主要なイモ類だったと考えられています。
保育園・幼稚園給食では、そぼろ煮や豚汁などに使用しています。ホクホク感と独特の粘り気がある里芋は、子どもたちも食べやすいようです。
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さといも の旬
里芋の旬は、9~12月ごろ。
さといも の栄養
里芋には、ビタミンCやカリウムが豊富に含まれています。
手がかゆくなるときがありますが、これは「シュウ酸カルシウム」の針状の結晶が皮膚を刺激することでかゆくなります。
おいしい「さといも」の選び方
縞模様の間隔が均等で、丸く太っているものを。少し湿った感じで泥付きのものが良品です。
また、全体的にふかふかして柔らかくなっているものは傷んでいる可能性があります。
さといも の調理のポイント
ここで里芋を簡単に美味しく食べるコツを知って、調理に活かしてみましょう。
下ごしらえ
- 泥を落とす
里芋はたわしなどで泥を洗い落とし、ざるにのせて乾かします。里芋は乾かした方が皮むきやすくなります。 - 皮をむく
両端を少し切り落としたら、端から端へと向かって皮をむいていきます。すべりやすいので包丁で切るときは注意しましょう。手がかゆくなる場合は酢水につけるとよいとされています。 - ぬめりをとる
ボールに里芋がかぶるくらいの水と塩を入れ、ぬめりが和らぐまで2、3回もみ洗いをし、洗って水気を拭き取ります。
※ただし、里芋のぬめり成分には、胃の粘膜を保護する、血糖値の上昇を緩やかにするなど、さまざまな効能が期待されます。ご家庭で使う場合は、なるべく落とさずに調理するのもおすすめです。 - 「味」が染み込みやすく
里芋は塩もみしてから茹でると味が染み込みやすくなると言われています。
さといも の保存方法
次に、里芋の保存方法をご紹介します。
さといも の常温保存
カットしていない里芋は、1つずつ新聞紙に包み、風通しのよい冷暗所で保存します。保存の目安は、1カ月程度になります。泥付きの里芋は、土の中に入れておくことで、より長持ちします。
さといも の冷蔵保存
カット済みの里芋は、水にさらしてぬめりをとったらラップをし、保存用の袋に入れて、冷蔵庫の野菜室へ。里芋は低温に弱いため、なるべく早めに使い切るようにしましょう。
さといも の冷凍保存
里芋は皮をむき、水にさらしてぬめりをとったら輪切りにし、冷凍保存袋に入れて冷凍室へ。保存の目安は1カ月程度です。
さといも の解凍
凍ったまま煮物や汁物などへ。
「さといも」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
里芋は、皮をむいてやわらかく加熱し、粗くすり潰したものを離乳食中期(生後7、8カ月ごろ)から与えられます。
「保存した食材」を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら離乳食を進めてください。
まとめ
里芋の下ごしらえや茹でる手間を省きたいときは、冷凍食品を利用するのもよいでしょう。煮物や汁物など、手軽に里芋料理を楽しむことができます。