にんじんは、アフガニスタン原産の緑黄色野菜です。
江戸時代に中国を経由して日本に伝わりました。名前の由来は、その形が人に似ていることからとされています。
にんじんは、炒め物やサラダなどさまざまな料理で活躍し、保育園や幼稚園の給食でもよく使われています。
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にんじん の旬
にんじんは通年出回っていますが、本来の旬は、9月から12月頃です。「春夏にんじん」、「秋にんじん」、「冬にんじん」などに分類されています。
にんじん の栄養
にんじんは、緑黄色野菜の中でもβ-カロテン(ビタミンA)が豊富に含まれています。また、カリウムや食物繊維などの栄養素も含まれています。
おいしい「にんじん」の選び方
にんじんを選ぶ際は、表面がなめらかで、つやのあるものを、また、鮮やかなオレンジ色で、ずっしり重たいものが良品です。
にんじん の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「にんじん」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
- にんじんの皮むきについて
にんじんは、出荷時には通常、皮やひげ根が取り除かれています。そのため、表面がきれいな場合、皮をむく必要はありません。十分に洗ってから使用することで、皮をむかずに利用できます。
※保育園や幼稚園の給食では、良く洗い皮をむいてから使用しています。 - 栄養素を効率よく摂りたい場合
にんじんに含まれるβ-カロテン(ビタミンA)は、油と一緒に調理すると吸収率がアップします。β-カロテンは皮に多く含まれているので、皮を薄めに剥いてから油と一緒に調理するのがよいでしょう。
(調理の例)炒め物、油を使ったドレッシングでサラダを頂くなど
にんじん の保存方法
次に、にんじんの保存方法をご紹介します。
常温保存
にんじんはキッチンペーパーで包んでから、新聞紙に包み、風通しのよい冷暗所へ。1カ月程度を目安に使い切るようにしましょう。
冷蔵保存
にんじんは、キッチンペーパーで包み、保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。保存の目安は1週間程度です。
冷凍保存
にんじんは、皮を薄めに剥いて、輪切りや乱切りなど、食べやすい大きさに切ってから冷凍用の保存袋へ。保存の目安は1カ月程度です。
解凍について
冷凍したにんじんは、凍ったまま煮物や汁物に利用できます。
「にんじん」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
にんじんは、しっかり加熱することで歯茎でつぶせるくらいの柔らかさになるため、離乳食初期(5、6カ月ごろ)から与えられます。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。
子どもに話したい「にんじん」の話 ~にんじんには、大きく2つの種類がある!?~
アフガニスタン付近で生まれたにんじんは、その後、東と西に広がりました。東に広がった「東洋にんじん」は赤くて細長い形をしており、西に広がった「西洋にんじん」はオレンジ色で太い形をしています。
現在では、栽培の難しさから東洋種の生産が減少し、ほとんどが西洋種に置き換わっていますが、 年末におせち料理用に出回る金時人参は東洋種の一種です。
まとめ
鮮やかなオレンジ色のにんじんは、食事に彩りを添えるのにぴったりです。普段の食事からお弁当まで幅広く使って食事を楽しんでみてください。
※保育園や幼稚園の給食では、食中毒予防の観点から、生野菜はお出ししていません。ご家庭で食べる場合は、薄い葉物は子どもが噛みにくいため、奥歯が生えそろった1歳ごろを目安にしましょう。また、硬い野菜は咀嚼力がついてくる3歳ごろがよいと言われています。