豆腐は奈良時代に中国から伝わり、当初は貴族や僧侶の食べ物として親しまれていました。庶民の食卓に登場したのは江戸時代のことです。
現在では、保育園や幼稚園の給食でも、和え物や汁物としてよく使われています。
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とうふ(豆腐)の種類
豆腐には大きく分けて2つの種類があります。
- 木綿豆腐:製造過程で水分を絞り、適度な硬さを持つ豆腐です。これにより、豆腐に含まれる栄養素が濃縮されます。
- 絹ごし豆腐:水分をあまり絞らないため、なめらかな食感が特徴です。
豆腐は、大豆を煮た搾り汁(豆乳)を、凝固剤(にがり、石膏など)で固めた加工食品です。豆腐の種類は固さの違いで区別されます。水分の含有量が多いほど柔らかい豆腐になります。
豆腐の仲間(豆腐の加工品)
豆腐から作られるものには、次のようなものがあります。
寄せ豆腐、焼き豆腐、油揚げ、生揚げ豆腐、がんもどき、厚揚げ、凍り豆腐(高野豆腐)、ゆば、豆乳、 おから。
※豆乳、ゆば、凍り豆腐(高野豆腐)、おからなどは、豆腐を加工する過程などでできる食品です。
また、杏仁豆腐や胡麻豆腐、卵豆腐などは材料や作り方が異なるため、豆腐の仲間ではありません。
豆腐の旬
豆腐自体には明確な旬はありませんが、10月に収穫された大豆を乾燥させ、豆腐用の「新豆」として出回るのは年末から年明けにかけてです。この時期に使われる新鮮な大豆で作られた豆腐は、いわば旬の豆腐とも考えられるそうです。
豆腐の栄養
豆腐は、畑のお肉とも呼ばれる大豆を主原料としており、良質なたんぱく質を豊富に含んでいます。さらに、イソフラボン、サポニン、オリゴ糖なども含まれています。
おいしい「豆腐」の選び方
豆腐は白くてツヤがあり、形が崩れていないものを選びましょう。
豆腐の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「豆腐」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
豆腐の下ごしらえ(水切りのポイント)
- キッチンペーパーで水切りをする
豆腐をキッチンペーパーで包み、冷蔵庫で10~15分ほど置きます。その後、新しいペーパーに変えて、さらに時間をおきます。 - 電子レンジで水切りする
豆腐をキッチンペーパーで包み、耐熱容器に入れます。ラップはかけずに、電子レンジ(600W)で2分加熱して、水分を軽く拭き取ります。
※絹ごし豆腐の場合は、同様の方法で3分加熱してください。ただし、加熱時間は目安です。お使いの調理機器に合わせて調節してください。 - 重しをのせて水切りする
豆腐をキッチンペーパーで包んでバットに置き、その上に平皿などの重しを置き、冷蔵庫で30~60分間放置します。
豆腐の種類によるおすすめの調理法
木綿豆腐:炒め物や煮物、汁ものなど
絹ごし豆腐:生で食べる冷奴やサラダなど
豆腐の保存方法
次に、豆腐の保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
- 未開封の場合
未開封の場合は、パッケージの期限内に使い切りましょう。 - 開封済みの場合
開封済みの場合は、容器に水と一緒に豆腐を入れてラップをし、冷蔵庫かチルド室で保存を。容器に入れた水は毎日取り換えることで新鮮さを保てます。保存の目安は3~5日程度です。
「豆腐」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
豆腐はやわらかく、赤ちゃんが食べやすい食品のため、離乳食初期(生後5、6カ月頃)から取り入れることができます。使用する際は、軽く茹でてからお湯やだしでペースト状にし、なめらかにして与えましょう。
特に、絹ごし豆腐は滑らかな食感が特徴で、初めての離乳食としておすすめです。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。
子どもに話したい「豆腐」の話 ~豆腐は腐っていないのにどうして「腐」の字がついているの?~
豆腐が生まれた中国では、「腐」という漢字には今の「腐る」という意味だけでなく、「やわらかいもの」という意味もありました。このため、やわらかい大豆の加工食品を「豆腐」と呼ぶようになったと言われています。
まとめ
豆腐は、やわらかくて食べやすいため、離乳食にもおすすめの食材です。また、豆腐の主原料である大豆は「畑のお肉」とも呼ばれ、たんぱく質が豊富で、成長期の子どもたちの体作りに役立ちます。
豆腐はサラダや煮物、汁物などに加えることができるので、様々な料理に取り入れて、毎日の食事に役立てましょう。