牛肉は、成長期の子どもに欠かせないタンパク質豊富な食材の一つです。かつて農耕用として飼育されていた牛は、明治時代の肉食解禁を契機に改良が進み、現在では質の高い和牛をはじめ、さまざまな牛肉が広く利用されています。
保育園や幼稚園でも、牛肉はすき焼きや肉じゃがといった家庭料理で馴染みのある食材として親しまれています。
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牛肉の旬
牛肉に明確な旬はありませんが、和牛や特定の地域で飼育されたブランド牛は、育成環境や出荷時期によって味や品質が異なります。特に脂の乗った霜降り肉は冬場の鍋料理に最適です。
牛肉の栄養
牛肉は、良質なタンパク質に加え、鉄分や亜鉛も多く含まれています。部位によって脂肪分やカロリーが異なるため、調理法に合わせた選び方が大切です。
おいしい「牛肉」の選び方
牛肉は、作りたいメニューに合わせて選びますが、霜降りが適度に入ったものを選ぶと良いでしょう。また、脂肪が黄色く変色していないものが良質です。
牛肉の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「牛肉」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
- 肉汁は拭き取る
調理前に肉についている余分な肉汁を軽く取り除くことで、臭みを抑えることができます。 - 常温に戻す
冷蔵庫から出したばかりの肉は冷たいため、火の通りが悪くなります。調理前に約15~30分程度、肉を常温に戻しておきましょう。肉の厚みや季節によって調整してください。 - 部位に合わせた調理法
脂の多いバラ肉には濃い目の味付け、赤身肉にはシンプルであっさりとした味付けが合います。部位ごとの特徴に合わせた調理が美味しさのポイントです。
【調理例】
バラ肉:すき焼き、牛丼、カレーなど
モモ肉(赤身肉):ローストビーフ、ステーキ(ミディアムレアで)、ビーフサラダなど - 肉の臭みを和らげる
こしょうやオールスパイス、にんにくやハーブなどを使うと、肉の臭みが緩和され、風味が増します。
牛肉の保存方法
次に、牛肉の保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
購入した牛肉をすぐに使用する場合はパックのまま冷蔵庫へ。パッケージの期限内に消費しましょう。冷蔵庫内での保存温度は5℃以下が理想です。
冷凍保存
牛肉はカットして小分けし、冷凍庫に保存します。保存期間の目安は約1カ月です。使用する分だけ解凍して使いましょう。
解凍について
冷凍庫から冷蔵庫に移して自然解凍が基本です。低温でじっくり解凍することで、ドリップが出にくく、うま味や食感を保つことができます。
調理の際には、半解凍の状態で使うと肉汁が流れにくくなり、ジューシーに仕上がります。
- 完全解凍が適した調理例
ステーキや焼肉など、肉の大きさや厚みをそのまま楽しむ料理。 - 半解凍が適した調理例
牛丼、カレー、肉じゃがなど、カットした肉を煮込む料理。
「牛肉(ぎゅうにく)」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
牛肉は食感があるため、中期(7~8カ月)までは無理に与える必要はありません。離乳食後期(9~11カ月頃)から、茹でて細かく刻んでから与えるのがおすすめです。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。
子どもに話したい「牛肉(ぎゅうにく)」の話 ~牛肉クイズ~
次のうち、実際に牛肉として食べられる部位はどれでしょう?
- ひげ
- おでこ
- カシラ
答え:カシラ
「カシラ」は、牛の首の部分にある肉のことです。とてもおいしい部位で、焼肉などでよく食べられます。
まとめ
牛肉は、子どもの成長に欠かせない栄養素を含んだ食材です。調理や保存のポイントを押さえて、家庭でも給食でも美味しく食べられるように工夫しましょう。