醤油や味噌、砂糖などと同じく、私たちの料理に欠かせない調味料「みりん」。
煮物や照り焼きなどに甘味やうま味、ツヤを加え、料理を美味しくしてくれます。
でも、小さな子どもがいるご家庭では、「みりん」に入っているアルコールを心配するママもいるのでは?
今回は、そんな疑問にお答えしながら、「みりん」の起源や料理に使うと嬉しい5つの魅力などをお伝えしていきます。
「みりん」を上手く料理に使う際の参考にしてみてくださいね。
「みりん」の 起源は調味料ではなく甘いお酒だった!?
「みりん」というと調味料を思い浮かべるかもしれません。しかし、戦国時代から江戸時代まで、甘みのある高級なお酒として親しまれていました。
当時の「みりん」は麹を作る技術が発達していなかったため、甘味は薄かったようです。
お酒として庶民に浸透していった「みりん」が調味料として使われるようになったのは江戸時代後期ごろ。蕎麦つゆや蒲焼のたれに用いられるなど、さまざまな料理に使われるようになっていたようです。
「みりん」の主な原料
「みりん」の原材料は「米」、「こうじ菌」、「米焼酎」と実にシンプル。こうじ菌を使って発酵させて造ったのが「みりん」です。
意外と知らない「みりん」と「みりん風調味料」の違い
スーパーに行くと、「みりん風調味料」を見かけます。見た目はみりんのようですが、実際の「みりん」とはどう違うのでしょうか?
大きな違いはアルコールが含まれているかどうかです。
「みりん」にはアルコールが含まれていますが、みりん風味に作られた「みりん風調味料」には、アルコールはほとんど含まれていません。
アルコール分でいうとみりんはアルコール度数が約14%に対して、みりん風調味料は1度未満のものをいいます 。
「みりん」を子どもの食事に使っても大丈夫?
みりんには、アルコールが含まれていることから子どもの食事に使うのをためらうママも多いことでしょう。でも、みりんが子どもの食事に使えないのか?と、いったらそうではありません。
アルコールは煮沸することで揮発する性質があるので、小さい子であれば少量をしっかりと加熱してから使うとよいでしょう。ただし、素材そのものの味を大切にしている離乳食の時期であれば、あえて使わないという選択もあります。
「みりん」5つの魅力を知って料理の腕アップ
ここで料理に使うと嬉しいみりんの5つの魅力をご紹介します。みりんの魅力を知ることで自然と料理の腕も上がるかも!? 使う際はどの魅力が料理に活かされているのか考えながら使ってみてください。
アルコールが含まれているみりんだからこそ、みりん風調味料にはない、臭みを消したり、煮崩れを防いだりするさまざまな働きもありますよ。
- 甘味をつける
みりんの甘みはブドウ糖をはじめ9種類の糖分で構成されています。ショ糖単体で構成されている砂糖よりも深みのある、上品な甘さが特徴です。 - 照りやツヤを出してくれる
みりん中のさまざまな糖分やアミノ酸の働きによってもたらされます。 - 煮崩れを防いでくれる
みりんの糖分が食材に含まれている水分をつかまえ、煮崩れを防ぐ働きがあるといわれています。 - 食材の臭みを消す
含まれているアルコールによって素材の生臭みを消す働きがあります。 - うま味を増し、コクを出す
9種類の糖分、10種類以上もの天然アミノ酸によって料理にうま味やコク与えてくれます。
「みりん」を上手に取り入れて美味しい食卓を
みりんは上品な甘さがあったり、食材の照りやツヤを出してくれたりと美味しさだけでなく見た目にも一役買っています。毎日の食卓に上手く取り入れて、家族のための美味しい食事作りに活かしてみてくださいね。