調味料の「さしすせそ」とは、和食の味付けの基本になる5つの調味料のこと。また、その使用する順序を覚えるための語呂合わせです。
第3回目は「す(酢)」についてです。
- さとう(砂糖)
- しお(塩)
- す(酢)
- せうゆ(醤油)
※旧仮名遣いです - みそ(味噌)
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「す(酢)」は、料理に酸味やコクを足し、味に深みを与えてくれます
また、疲労回復やダイエットなど、からだに嬉しい働きが期待されることでも知られ、健康や美容のためにも取り入れているママも多いのではないでしょうか。
今回はそんな「酢」の意外と知られていない起源や魅力についてお伝えしていきます。
紀元前 5000年頃にはつくられていた「す(酢)」
「酢」は世界最古の調味料とも知られているのをご存じでしたか。
「酢」のルーツをたどると紀元前5000年頃にさかのぼります。バビロニア(現在のイラク )と呼ばれる地域でたまたま蓄えていた果物が自然に発酵してお酒になり、さらに発酵してできたものが「酢」だったそうです。
干しぶどうやナツメヤシなどから「酢」がつくられていた記録も残っているのだとか。
「す(酢)」の語源はどこからきたもの?
「酢」は英語でビネガー(Vinegar)といい、その語源はフランス語のvin(ぶどう酒)+aigre(すっぱい)が合わさってできたvinaigre(ビネーグル)といわれています。
「ぶどう酒がすっぱくなったもの」という意味で、果実酒が発酵して「酢」になったことから生まれた言葉です。
料理に役立つ「す(酢)」の嬉しい働き
「酢」は料理に酸味を加えるだけが取りえではありません。ここで、料理に役立つ「酢」の嬉しい働きを5つご紹介します。
- 減塩効果
「家族の健康を考えて減塩はしたいけれど味気ないのはいや…」そんなときは「酢」を使うのがおすすめです。「酢」の酸味が料理のアクセントに塩味も感じやすくなります。 - 変色の防止
レンコンのようなアクが強い野菜を酢水にさらすと変色の防止に役立ちます。実際にレンコンを買ってきたら、酢水にさらしたものとそうでもないものをお子さんと比べてみるのも面白いでしょう。 - 防腐・殺菌効果
「酢」の主成分である酢酸による防腐・殺菌効果で食材を傷みにくくしてくれます。お子さんが大好きなマヨネーズも「酢」の防腐効果を利用しており、保存料を使わなくても細菌の繁殖が抑えられています。 - 脂っこい料理でもさっぱりと食べやすく
こってりした脂っこい料理に「酢」を足らすだけで、脂っこさがやわらぎ、さっぱりと食べやすくなります。また食欲が出にくい夏場などにも「酢」の酸味が役立つことでしょう。 - 臭みを消す
魚の臭みもとは「トリメチルアミン」という成分です。「酢」はこの成分に作用して、魚の臭みを抑えてくれるといわれています。臭みが苦手な家族に下処理や料理に「酢」を試してみるのもいいですね。臭みが軽減し、食べやすくなるかもしれません。
「す(酢)」がもたらす健康パワー
「酢」には料理に役立つ嬉しい働きがたくさんありましたね。
そんな「酢」の主成分は「酢酸」という成分です。
酢酸には疲労回復のほか、カルシウムの吸収率を高める、消化吸収を助ける、脂肪の蓄積を防ぐといった健康効果が期待できます。
離乳食 に「す(酢)」を使っても大丈夫!?
このように料理に役立つだけでなく健康効果も期待される「酢」ですが、離乳食に使ってもいいの?と疑問をもたれているママもいるのではないでしょうか。
「酢」は酸味が強く、胃腸の負担になるため、9カ月頃までは使わないようにしましょう。
- カミカミ期(9~11カ月頃):△
- パクパク期(1歳~1歳6カ月頃):○
嫌がる場合には無理強いせず、薄めて料理に少し加えたりする程度がよいとされています。
生活に「す(酢)」を取り入れて美味しさと健康をサポート!
「酢」は料理に加えるだけでなく、「酢」を水で薄めてまな板やふきんの消毒にも使えるアイテム。上手に使って家族の食事を美味しく、健康的な生活づくりに活かしてみてくださいね。