ししゃもは、北海道の太平洋沿岸地域で獲れる魚で、かつては北海道の先住民であるアイヌ民族にとって、冬を迎える前の重要な食糧とされていました。
現在では乱獲や環境の変化により漁獲量が激減し、流通しているものの多くはノルウェーから輸入される「カラフトししゃも」です。本来のししゃもは「本ししゃも」として表示されています。
ししゃもは、保育園や幼稚園の給食で、磯辺揚げや南蛮漬けなどで提供される事もありますが、魚卵アレルギーに配慮して給食では提供しない園もあります。
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ししゃも の旬
ししゃも の旬は10~12月にかけてです。
ししゃも の栄養
ししゃもは、たんぱく質、ビタミンA、ビタミンD、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などが豊富に含まれています。骨ごと食べられるため、カルシウムの良い摂取源となります。
おいしい「ししゃも」の選び方
身に張りがあり、太っているもの、また表面に傷や変色がないものが良品です。
ししゃも の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「ししゃも」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
ししゃものおいしい焼き方
グリルやオーブンなどの方法もありますが、ここでは、火加減が調整しやすいフライパンでの焼き方をお伝えします。
- クッキングシートを敷いたフライパンに凍ったままのししゃもを並べます。
- 中火の弱めにしたフライパンで、片面を3~4分ほど焼きます。
- 両面にこんがり焼き色がついたら器に盛り付けます。
<ポイント>
- ししゃもは火が通りやすいので、冷凍のまま焼くのがおすすめです。
- 焼いている最中は、身がほぐれやすいので触りすぎに注意してください。
ししゃも の保存方法
次に、ししゃもの保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
ししゃもは、水気をキッチンペーパーで拭き取り、保存袋に入れて冷蔵庫へ。保存の目安は2~3日程度とされますが、できるだけ早めに食べ切るよう心掛けましょう。
冷凍保存
ししゃもは、2~3尾を小分けしてラップに包み、冷凍用の保存袋へ。保存の目安は冷凍庫で1カ月程度です。
解凍について
冷凍ししゃもは、凍ったままフライパンやグリルなどで加熱して使用します。
「ししゃも」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
ししゃもは、小骨や塩分が多いことが一般的なため、離乳食時期に無理に与える必要はありません。もし与える場合は、ほかの魚に慣れた離乳食後期(9~11カ月ごろ)からはじめましょう。
与える前には、食べやすく身をほぐし、熱湯をかけて塩抜きしてから食べさせます。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。
子どもに話したい「ししゃも」の話 ~カラフトししゃもは、ししゃもではない!?~
カラフトししゃもは、本ししゃもと外見は似ていますが、「カペリン(カラフトししゃも)」という別の魚です。味も異なり、本ししゃもは豊かな味わいがありますが、カペリンはあっさりとした特徴があります。
まとめ
ししゃもは栄養価が高く、和洋中、さまざまな料理に利用できるため、保存しておくと便利な魚です。
本ししゃもは味わい豊かな魚で、そのまま焼き魚にしても美味しいですが、煮物や天ぷらにしても楽しめます。カラフトししゃもとの違いを理解しながら、本ししゃもを味わってみてください。