「にら(韮)」は、中国原産の野菜で、日本へは弥生時代ごろに渡来してきました。
にらという名は、日本最古の歴史書である古事記に記されていた「賀美良(かみら)」や最古の和歌集である万葉集に記されていた「久久美良(くくみら)」に由来し、これらの「みら」が変化して、現代の「にら」と呼ばれるようになったとされています。
保育園・幼稚園給食では、にらは長いのでみじん切りにしたり、短く切ったりと、子供たちが安全で食べやすい工夫を心掛けています。
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にら の旬
にらは通年出回っていますが、3~4月ごろが旬の春野菜です。
にら の栄養
にらには、β-カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、カリウムなどのビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。また、香り成分に「アリシン」が含まれ、にらの根本の白い部分には、葉先の4倍含まれていると言われています。
おいしい「にら」の選び方
にらは、緑色が濃く、葉につやがあるもの、肉厚なものを選ぶとよいでしょう。また、特有の香りが強いものが新鮮です。
にら の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「にら」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
にら の下処理のコツ
- 香りを活かしたい
アリシンは空気に触れると、増加するため、細かく刻んだり、みじん切りにするのがおすすめです。 - 香りを軽減したい
にらは、なるべくざっくり大きく切るとよいでしょう。また、アリシンは時間が立つと増加するため、特に根元を使う場合は調理の直前に切るようにします。
にら の保存方法
次に、にらの保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
にらは、新聞紙に包みラップをし、野菜室へ。保存の目安は4日程度です。
冷凍保存
にらは、3㎝程度の使いやすい長さに切り、冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫へ。このとき、なるべく平らにしてから凍らせることで、むらなく冷凍・解凍しやすくなります。保存の目安は1カ月程度です。
解凍について
にらは、戻すとべちゃっとなりやすいため、凍ったまま調理がおすすめです。
例)炒め物、スープなどへ
にらを離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
にらは、香りが強い野菜なので、無理に与える必要はありません。与えるなら離乳食後期(9~11カ月ごろ)から加熱して細かく刻んだものを少量、与えましょう。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず加熱してから与えます。
まとめ
にらは、ビタミンB1を豊富に含む豚肉と相性抜群です。アリシンがビタミンB1の吸収を促す働きがあり、スタミナアップが期待できます。さらににらには、ビタミンやミネラルなども豊富に含まれています。
ぜひ、元気な身体づくりに、日々の献立ににらを適度に取り入れてみてはいかがでしょうか。 レバニラやにら玉、餃子などで美味しくいただけます。