「あさり(浅蜊)」は、弥生時代の貝塚から発見され、そのころには、すでに食用されていたとみられています。
また、あさりの名前の由来には2つの説があります。1つは、海辺を漁ると容易にとれる貝という意の「漁る(あさる)」、もう1つは浅い場所にいることから「浅貝」の意を込めて呼ばれるようになったと言う説です。
保育園・幼稚園の給食では、あさりをスープやパスタなどに使用しています。あさりのうま味が活きた美味しいメニューとなり、子どもたちに人気があります。
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あさり の旬
あさりの旬は春(4~5月)と秋(9~10月)の2回です。この頃のあさりは産卵期を迎え、身がふっくらし、うま味成分が増加します。
あさり の栄養
あさりには、たんぱく質をはじめ、ビタミンB12、鉄、亜鉛、カルシウムなどのビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。また、うま味成分であるタウリンやコハク酸を含みます。
おいしい「あさり」の選び方
あさりは、殻に厚みがあり、表面の模様がはっきりしたものを選びましょう。
あさり の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「あさり」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
下処理のコツ
- 砂抜き
容器にあさりと3%の塩水(水1カップに塩小さじ1)をそそぎ入れ、アルミホイルをかぶせ、冷暗所に2~3時間おいておきます。
このとき、しっかり蓋をしてしまうとあさりは呼吸ができなくなるので注意。ふわっとかぶせる程度にしましょう。
あさり の保存方法
次に、あさりの保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
保存容器に濃度3%の塩水を入れ、軽くラップをし、冷蔵庫へ。消費期限以内に食べ切ります。
冷凍保存
あさりは砂抜きをし、貝同士をすり合わせるようにして、貝殻の表面をよく洗います。次に、しっかり水気を切り、冷凍用の保存袋へ。保存の目安は1カ月程度です。
解凍について
凍ったまま、汁物や蒸し物などの加熱料理へ。
あさりを離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
あさりは、加熱すると身が固くなり、かみ切るのが難しいので、離乳食期では与えません。与える場合は離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月頃ごろ)から、加熱したものを少量、細かく刻んでから与えます。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず加熱してから与えます。
まとめ
あさりは、美味しいだけでなく、鉄分や亜鉛、カルシウムなど、現代人に不足がちな栄養素が摂取できる優れた食材です。
手軽に取り入れたい場合は、水煮缶を利用するとよいでしょう。水煮缶は、すぐに調理に使え、時短したいときにもおすすめです。