豚肉は、カレーや炒め物、汁物など、日常の食卓で親しまれている食材です。
明治時代、政府の肉食奨励により牛肉の鍋料理が流行し、やがて安価な豚肉を使ったとんかつ、カレーライス、コロッケが登場。「日本三大洋食」として広まり、食肉文化が定着しました。
現在では、保育園や幼稚園の給食にも取り入れて、炒め物や汁物などで子どもたちに親しまれています。

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豚肉の旬
豚肉は年間を通じて安定して供給されるため、特定の「旬」は存在しません。
豚肉の栄養
豚肉は、体づくりに欠かせないたんぱく質を豊富に含む食材です。さらに、水溶性ビタミンの一種であるビタミンB1を多く含んでいることでも知られています。
ビタミンB1は 糖質をエネルギーに変える働き を持ち、元気に活動するために欠かせない栄養素です。
おいしい「豚肉」の選び方
豚肉は、ツヤのあるやや淡い灰色がかったピンク色のものを選ぶと良いでしょう。
部位によって肉色の差はあります。かた、すね、そとももの一部は、やや濃いめとなります。
豚肉の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「豚肉」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
下ごしらえ
- ドリップを拭き取る
豚肉から出る余分な水分(ドリップ)をクッキングペーパーでしっかり拭き取ることで、臭みを取り除きます。 - 常温に戻す
冷蔵庫から出したばかりの冷たい肉は火の通りが悪くなります。調理前に約15~30分程度、肉を常温に戻しておくと火が均一に入りやすくなります。時間は、肉の厚みや季節によって調整しましょう。
部位に合わせた調理法
部位によって硬さや味わいが異なります。部位ごとに合わせた調理法で食べることでより美味しく食べられます。
【調理例】
- かた:カレー・炒め物など
- ヒレ:とんかつ・ソテーなど
栄養素を活かす食べ方
- 汁ごと食べられる料理を選ぶ
ビタミンB1は水に溶ける性質があるため、煮汁ごと食べられるメニューがおすすめです。
(おすすめメニュー例)カレー・シチュー・ポトフなど - 香味野菜と一緒に食べる
ネギやニンニク、玉ねぎといった香味野菜には、アリシンという成分が含まれ、ビタミンB1の吸収を促進する働きがあります。
(組み合わせ例)豚肉炒め・豚汁など






豚肉の保存方法
次に、豚肉の保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
購入した豚肉をすぐに使用する場合は、パックのまま冷蔵庫で保存し、パッケージの期限内に消費しましょう。
冷凍保存
長期保存する場合は、お好みの大きさにカットして冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫へ。保存期間の目安は約1カ月です。
解凍について
冷凍した豚肉は、冷蔵庫に移してじっくり自然解凍するのが基本です。こうすることでドリップが少なくなり、うま味や食感を保つことができます。また、カットして使う場合は半解凍の状態で包丁を入れると扱いやすくなります。
「豚肉」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
豚肉は、離乳食中期(7~9カ月ごろ)から茹でてから細かく刻んですりつぶしてペースト状にしてから与えられます。離乳食後期(9~11か月)になると茹でてから細かく刻んだものを与えられます。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。

子どもに話したい「豚肉」の話 ~豚肉クイズ!~
次のうち、豚肉の「ヒレ」はどの部位でしょうか?
- 背中
- 腹部
- 足
答え: 背中
豚肉の「ヒレ」は背中の部分で、脂肪が少なく柔らかい肉質です。






まとめ
豚肉は、たんぱく質を豊富に含み、成長期の子どもにとって大切な栄養源です。魚や卵、大豆製品などと組み合わせながら、バランスよく取り入れましょう。






「豚肉(ぶたにく)」を使ったレシピのご紹介
