兵庫県宝塚市、閑静な住宅街に立地する雲雀丘学園幼稚園さま。
こども達のより良い給食の実現を目指す園長 大冨 亜紀先生にお話を伺いました。
index
雲雀丘学園らしいより良い給食を実現したい
園長「大冨 亜紀」先生
昭和25年、サントリー創業者の鳥井信治郎を 初代理事長に創立された幼稚園です。
創立以来、「孝道」を基本理念とし、幼稚園から 小学校、中学校、そして高等学校まで、一貫した教育体制を誇る総合学園として、園児・児童・生徒一人ひとりの夢を大きく育て、その実現へと導くきめ細やかな人間教育を実践されています。
朝食を食べていないこどもがいるのが気になります
宮崎:大冨先生、本日はお忙しいところお時間をいただきましてありがとうございます。
早速ですが、今のこども達の食生活について、たとえばご家庭でのお食事、持参弁当なども含めて、問題に感じていることはございますか?
園長:朝食を食べてきていないこどもがいるのが気になります。
また、食べていたとしても、朝、登園する車内で菓子パンやおにぎりを食べているのを見ると、「早く食べなさい」っていう感じで、とりあえず満たしているっていう状況なのかなと大変気になります。
忙しいし、仕方がない状況もあるのだと思いますが、できれば、ご家庭で食卓を囲んで食べていただきたいなと感じています。
また、当園では保護者のお弁当の日もあるのですが、冷凍食品のみだったり、こどもの好きなものだけのお弁当見ると、園で用意する給食というのはとても大切だと思っています。
宮崎:当社の給食には、子どもたちにとって好きなもの、キライなもの・・
様々なおかずが入っています。
園長:そうですね。給食で初めて出会う食材や、これまで食べられなかった食材もあるなかで、色々と工夫をしてくださっているので、このお料理だったら食べられた。あの味付けだったら食べられた・・・という経験ができて、すごく良い機会だなと思っています。
宮崎:なぜ当社の給食を選んでいただいているのでしょうか?
園長:給食の導入時にはまず、給食とお弁当それぞれのよいところを議論しながら、保護者のニーズも考えて検討をしました。
もちろん複数の給食会社を検討しました。お子様ランチ的な給食もあったのですが、やはりそれではこどもの健康にとってより良いとは言えません。
また、朝食がスナックパン・夜も外食・・・なんて日もあることを考えると、給食は冷凍食品を使っていない、お出汁をきっちりとった味付けの給食が必要と考えて富喜屋さんに決定しました。バランスの取れたものが一日一回でも子供の口に入ったらいいなという思いがあります。
「嫌なものでも、苦手なものでも、一口は頑張ろう」
宮崎:こども達の給食の様子はいかがでしょうか?
園長:ピーマンなどの野菜の姿形がそのままというのは、食育的には好ましい反面、こどもにとっては食べにくい日もあります。
そこで、当園では、こどもたちに「嫌なものでも、苦手なものでも、一口は頑張ろう」と言っています。給食を作っていただいている方、野菜を育ててくださる方がいらっしゃるのだという話なども交えて、色んな方の愛情がいっぱい詰まった給食を残さず食べるということが、みんなの幸せにつながるんだよと伝えています。
でもやっぱり、どうしても食べられない場合もありますので、じゃあ、好きなものとサンドイッチしようとか、一口だけにしようとか励ましています。強制ではなく、なるべくその大切さを伝えつつ、口に運んでもらえたらと考えています。
宮崎:雲雀丘学園さまはこども達が野菜を育ててらっしゃいますよね?
園長:玉ねぎとさつまいもを育てています。例年、春には収穫した玉ねぎを使用してカレーパーティーを開くのですが、年長さんが玉ねぎを刻んでくれます。
今後は、自分たちの育てた野菜を、より多く給食に利用できるようにしていきたいと思っています。これからも、雲雀丘学園らしい、より良い給食を目指していきたいと考えています。
宮崎:当社もより良い給食が実現できるようぜひお手伝いをさせていただきます。ひきつづき、どうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
園長:こちらこそ、今日はありがとうございました。
「雲雀丘学園幼稚園」さま 編集後記
園長にご就任されて間もない、大変お忙しい中にも関わらず、終始和やかな笑顔でお答えいただきました。
園長先生ご自身も、小さなときは苦手な食べ物がたくさんあったなか、周囲の援助で何でも食べられるようになったというエピソードを教えてくださいました。端々にこどもたちへの愛情を感じる園長先生のお話が大変印象的でした。