栄養士業務代行サービスをご利用いただいている、「新庄村保育所」を運営する岡山県真庭郡「新庄村役場」の住民福祉課長 柴田様、新庄村保育所の係長 竹本先生、同じく保育所で調理を担当する長尾先生 藤井先生に導入の経緯や良かった点について伺いました。
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地域がいつも身近にある「新庄村」ならではの保育を実践
係長「竹本 先生」
新庄村は岡山県の西北端に位置する人口約1000人、380世帯の村です。古くは出雲街道の宿場街「新庄宿」として栄え、旧出雲街道は今も当時の面影を残す風情ある通りとなっています。
その新庄村唯一の公立保育所が新庄村保育所。こどもたちが健康・安全に過ごせる環境を作り、こどもたちの心をしっかり受け止め、様々な活動や体験を通して豊かな人間性、意欲、主体性が育つ保育を実践しています。
また、地元の新鮮な食材を活かした給食など、小さな村ならではの取り組みでこどもたちの健やかな発達を支えています。
栄養士代行サービス導入の経緯を教えてください
柴田様:新庄村のあたらしい栄養士の教育・研修のために富喜屋さんの栄養士業務代行サービスを導入しました。あたらしい栄養士は給食の実務経験が少なく、こどもたちに最適な栄養価で、美味しく、そして調理行程にも無理が無い献立を作成したり、給食室の指導をすることが課題となっていました。
宮崎:献立作成など給食のご支援とあわせて、毎月1度のご訪問時には、新庄村の栄養士様への指導もさせていただいています。今回の訪問では、1カ月分の献立作成の宿題が出たと聞きました。
柴田様:富喜屋さんの実務的な指導はとても勉強になると言っていました。今後は給食室での指導もあるようで、彼女の成長を期待しています。
導入当初は、味付けに戸惑ったものの「園に合った給食」へ柔軟に対応
宮崎:当社のサービスを導入された率直なご感想をお聞かせください。
長尾先生:とても助かっています。いつも事前に給食のメニューに目を通してから調理の計画を立てますが、もしわからないことがあってもLINEや電話ですぐ質問に答えていただけるのは、本当に心強いと思います。
「明日のメニューはどうやって作るんだっけ」という急な問い合わせにも対応してくださり、作業が止まることなくスムーズにできます。
竹本先生:導入して最初の1ヶ月は、当園のこれまでの味付けと比べて甘みが強かったり、味がすこし濃かったりして少し戸惑いました。
でも、担当者の方に相談すると調味料を減らす対応をしてくださって、徐々に味付けを当園に合わせてすり合わせていくことができました。2ヶ月目からは味付けも落ち着いて安心できましたし、改めて当園は薄味だったんだなと気づくきっかけにもなりました。
「季節の食材・地元の食材」にこだわった給食は「食育」にもつながっている
宮崎:給食づくりでこだわっていることは何でしょうか。
長尾先生:季節ごとの旬の食材をしっかり取り入れることにこだわっています。新庄村は農村地ですから、地元の方が「こどもたちに食べさせてあげて」とスイカやトウモロコシなどをよく持ってきてくださるんです。
急遽、その日のおやつが変更になる場合もあるのですが、そこは柔軟に対応しています。地元でとれた新鮮な野菜を食べて、食材自体の味を楽しめるように工夫しています。
竹本先生:当園では、年長さんが園庭で野菜を育てています。
今年はキュウリ、トマト、枝豆、ピーマンなどを植えました。作りたい野菜も年長さんたちに聞いて決めています。こどもたちが収穫したものもできる限り給食に使うように心がけています。
宮崎:食育にも積極的に取り組んでいらっしゃるのですね。
竹本先生:野菜を育てる以外にも行事食をこどもたちと一緒に作ったり、クッキーづくりも月1回ほどおこないます。他の園と比べて、こどもたちが食材や料理に触れる頻度は多いのではないかと思います。
宮崎:給食を調理するにあたっては何を大切にされていますか?
長尾先生:「安全」については常に注意をはらっています。調理する自分自身の心身の健康はもちろん、「菌をつけない、ふやさない、やっつける」など基本的なことを大切にしています。
藤井先生:手洗いや洗浄など基本的な手順に沿って調理をすることや、異物混入にも注意をはらっています。また、アレルギー園児への対応食がある日は、給食提供までの工程に細心の注意をはらっています。慣れている現場でも常に緊張感を持ちながら調理することが大切だと思っています。
こどもたちが目にする料理の種類が増え、給食がますます楽しい時間に
宮崎:当社のサービスで提供する献立について、どうお感じですか。先生やこどもたちの声もぜひ教えてください。
竹本先生:今までなかったメニューが増え、バリエーションが豊かになったと思います。たこ焼き風おにぎり、コーンフレークおこし、かぼちゃようかんなど、先生もこどもたちも初めて食べるものがありました。
こどもたちは面白いねと言いながら食べたり、先生たちも献立を通して全国の郷土料理を知る機会ができたりして、とても喜んでいます。
長尾先生:特にコーンフレークおこしはこどもたちがとても喜んで食べていましたね。
そういう初めて作るものに関しても担当者の方が丁寧に教えてくれるので安心です。実際に作った料理の写真を撮って送ることもあって、やりとりも大変スムーズにできています。
宮崎:こどもたちの苦手な献立や食材の場合、どのように対応なさっていますか。
長尾先生:こどもたちが苦手な小松菜が入るメニューについては、小松菜をスチームコンベクションでは無くお湯で茹でる工夫をしています。一度お湯に通すことで苦みがかなり減ると気づいたからです。
ちょっとひと手間かかりますが、こどもたちがいっぱい食べてくれるようになったので、今後も調理法を工夫しながらやっていこうと思いました。
おいしく栄養のある食事を通して、こどもたちの成長を見守りたい
宮崎:最後に、サービスを導入して良かったと思う点についてお聞かせください。
竹本先生:これまでは当園の過去のメニューをそのまま使うパターンが多かったのですが、今は郷土料理や新しいメニューが豊富な給食になりました。
また、きちんと栄養が計算された献立だということも大きな安心感につながっています。育ち盛りのこどもたちですから、おいしくて栄養のあるものを食べさせてあげられるのはとても良いですね。
長尾先生:担当者がとても話しやすく、しっかり指導もしてくれるので非常に頼れる存在です。
調理方法がわからないときはLINEですぐに聞けますし、写真のやりとりもできるのは便利です。献立を決めるときの些細な相談に乗ってくださるのもありがたいですね。これからも地域の方々やこどもたちが作ってくれた新鮮な食材で、おいしい給食を作っていきたいと思います。
「新庄村 住民福祉課・新庄村保育所」さま 取材後記
右:富喜屋 栄養士 畑
自治体さまの栄養士代行サービスのご利用です。
公立保育園を運営されている地方自治体さまによっては、ベテラン栄養士職員のご退職などや、新しい栄養士職員の確保に苦慮されるケースもあります。
そこで、現時点の保育園の栄養管理・献立作成だけでなく、経験の少ない栄養士さまの教育に、富喜屋の栄養士業務代行サービスご利用されるケースもあります。
1日でも早く新庄村役場の栄養士様が成長されるよう、精いっぱいご支援していきます。